君がいないと・・・君がいないと・・・ 体育館からは楽しそうな生徒の声。 下からは授業をしているであろう先生の声。 そしてどこからか響いてくるピアノの音。 雲ひとつない青空が広がっている。 その空を見上げながら獄寺は愛用のタバコをふかしていた。 心地よい風に吹かれながら、ふと黒髪の少年が頭をよぎった。 『最近アイツ見てないな』と思いながら、口に溜まった煙をゆっくりと吐いた。 無意識にアイツの事を考える自分がいることに気づき、大きなため息をついた。 いつから俺はこんな事を考えるようになったのだろうか? 十代目の方が大切な筈なのに最近はアイツの事で頭がいっぱいだ。 アイツの特等席の方に目をやる。 …だいたい3日くらいだろうか… またアイツの事を考えていて顔が熱くなった。 いけない、いけない。 頭を横に思いっきり振る。 「ねぇ…。」 「へっ…!?」 突然声をかけられ、手に持っていたタバコを危うく落としそうになる。 「何ひとりで百面相してるの?」 「うるせー!てか、いつからそこにいんだよ!!!」 後ろを向き、怒鳴りつける。 「結構前から。」 「だったら、早く声かけろよ。」 「ずっと声かけてたよ。君が気づかなかっただけ。」 不機嫌そうな顔をしながら、偉そうに腕を組み見下ろしている。 「…最近、どうしてたんだ…。」 「何?心配してたの?」 雲雀は俺の隣に当然のように座った。 「なっ…!?ん、んな訳ねーよ。」 「ふーん…。」 「な、何笑ってんだよ…。」 「隼人は僕がいなきゃダメなんだね。」 口元をつり上げて笑う姿に少しどきっとした。 「…変わんねえよ………。」 「ふーん。」 とっさに雲雀と反対側の方を向いた。 そして手に持っているタバコをくわえ、コンクリートの地面に手をついた。 日陰になっているせいか指先から冷たさが感じられた。 「………。」 「僕は隼人がいないとダメだな。」 「なっ…!!!」 皮肉っぽい笑顔がかなりムカついた。 どうして、コイツはこんな恥ずかしい事を平気で言えるんだろか…? 「顔、赤いよ。」 覗き込んできた視線と自分の視線がぶつかる。 俺はまた雲雀に背を向けた。 頬がだんだん赤くなる。 心臓がかなりうるさい。 あーあ、俺は雲雀がいなきゃダメらしい。 まあ、世界が滅んでも本人には言わないだろうけど。 ----- 2008.3.10 ヒバ獄です。 ぐだぐだで何がしたいかがわかんない文ですね。 学校でひそかに書いてた物です。 また、男子の会話使ってしまいました。 すみません・・・。 |